日本政府、インドネシアに石炭禁輸の解除要請

インドネシアのジョコ政権が1日から1カ月間の石炭輸出禁止措置に踏み切った。

同国は世界最大の石炭輸出国。禁輸措置は石炭の国際価格や日本の資源調達に影響を与える可能性があり、日本政府は現地大使館を通じて禁輸の解除を求めた。

10日~11日には萩生田光一経済産業相がインドネシアを訪問し、エネルギー分野の協力などを担当閣僚らと会談する予定で、石炭問題も議論されそうだ。

禁輸措置はインドネシア国内の石炭火力発電所への供給不足が理由。ジョコ政権は石炭採掘事業者に、一定の生産量を国内向けに販売する義務を課しているが、満たしていない会社があり、供給が需要を下回っているという。 経済産業省によると、現地では事前の協議がなかったなどとして事業者らが反発し禁輸措置の即時撤回を訴えているが、逆に禁輸期間が延長される可能性も含め、ジョコ政権の対応は予断を許さない状況という。 このため、日本政府は在インドネシア日本大使館が4日付の現地のエネルギー・鉱物資源省宛て書簡で「突然の輸出禁止は日本経済と国民生活に深刻な影響を与える」と懸念を伝え、禁輸の解除を求めた。

日本の石炭輸入に関しては、足元でオーストラリアからが約67%と最も多くを占め、インドネシアからは約13%にとどまる。国内電力各社は火力用の石炭について一定の在庫を確保できており、短期的な影響は限定的とみられるが、仮に禁輸期間が長引く事態になれば石炭価格の値上がりなどの悪影響も想定される。 6日には首都圏の大雪や気温低下による暖房需要の増加などに伴い、東京電力パワーグリッド(PG)が他社に電力融通を要請するなど、この冬の電力需給の見通しは全国的に厳しく、火力燃料の調達や価格の安定は重要になっている。 国内電力大手が加盟する電気事業連合会はインドネシアの石炭禁輸について、「動向を注視しつつ、電力の安定供給に向け緊張感を持って取り組みたい」(広報部)としている。

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